これからの道しるべ 障害福祉の現場で働く森本しおりのブログ

ADHD当事者が、障害福祉の仕事を通じて見つけた処世術を書きとめていきます。 ジャンル:発達障害、メンタルヘルスなどなど

ほんとうに「早期診断・早期治療」がベストなんですか?

素朴な疑問なんですけど

発達障害の本にはどれも口をそろえて「早期診断・早期治療がベスト」と書かれています。

ほんとうに、診断って早ければ早い程いいんですかね??

診断がまさかの27歳という、「診断が遅かった人」として考えてみます。

 

早期診断でよく言われるのは「二次障害」について

今、発達障害の診断ってとても進んでいて、都市部だと「三歳児検診」とかで見つかることが多いです。

早い人では、1歳とからしいですね。

言葉もしゃべれなくてもいいのか…。

 

障害界隈にいる人はよく

「早期診断、早期治療」って聞いたことがあると思います。

これについては、私はモヤモヤしているのでちょっと整理します。

 

 

「早期診断・早期治療のメリットは二次障害を避けたりできること」

 

何が辛いって、二次障害ですよね。

 

発達障害は生まれながらの脳機能の障害です。それが原因でコミュニケーション上の問題が起きたりしてきます。

うまくいかないこととかが重なって、ストレスが原因で精神疾患を抱えることになることを二次障害と言います。もうちょっと詳しく知りたい方は、調べてください。

 

「早期診断、早期治療」をごり押ししている人たちは、「二次障害を避けるため」という理由が強いと思います。

 

ほとんどの人は、精神疾患について詳しく知らないですよね。

診断を受けていれば、医者にかかることもできます。

診断を受けていないと、徴候を見逃してしまって重症化してから病院にかかる人が多いと思います。

 

重症化していると、当然治るのも時間がかかりますから「早期診断、早期治療」の重要性が叫ばれているんでしょうね。

 

「早期診断・早期治療のデメリットは、守られ過ぎて隔離されてしまうこと」

 

でも、私は「早期診断・早期治療」にはデメリットもあると思っています。

それは「可能性をつぶしてしまうこと」です。

 

いい支援者に巡り合える可能性もそう高くはないですし。

下手な介入、訓練、治療は逆効果を生みかねません。

それは、早期であればあるほど、深刻な影響を及ぼすと思います。

 

「支援者による悪影響」と聞くと、暴力的な人やSOSを出しても無視されることが思いつくかもしれません。

もちろん、施設内虐待とかもありますし、そんな支援者や教育者に出会ってしまったら悪影響は計り知れません。

 

じゃあ、「やさしく応えてくれて、すべて代わりにやってくれる人」がいいのか?というと、そういう人もまた悪影響を及ぼしかねません。

手取り足取り教えてくれて、できないことはやらなくていいよと言われる。

大変な時には、甘えさせてくれる。

「守られた環境」は必要ではありますが、行き過ぎると過保護な親と同じになって本人の力を奪ってしまいます。

 

たとえ、行き過ぎた支援でなくても、医者、支援者、親はどうしても

「ハイリスク・ハイリターン」よりは「ローリスク・ローリターン」な選択肢を子どもに勧めたがります。

 

すごい悪い言い方をすれば、

「守られた特殊な環境の中でしか、生きられなくなる」恐れがあります。

そして「狭い世界しか知らず、他のところを見ることないまま過ごす」可能性が高いです。このデメリットも大きいよなぁと思ってしまうのです。

 

結局「早期診断・早期治療」も万能じゃない

 

私は、「診断も治療も遅かった」ので、その良さも悪さもどっちも味わっています。

遅くなったから、精神疾患が重症化してしまったり、同じような失敗を繰り返したりしてしまいました。

 

でも、遅かったからこそ、健常者の中で過ごしてこられました。

普通に大学にも行ったし、仕事も自分で選びました。総合職として働いたり、正社員としての経験もあります。(うまくいかなかったけど笑)

今も、障害を隠して働いています。

健常者のパートナーと一緒に暮らしています。

これらって、1歳児から「障害者として」育てられていたらけっこう難しかったことだと思います。

 

どういう人たちの中で育ったか、

どういう扱いを受けてきたかって、生きる姿勢やスタンスに影響があると思ってい

ます。