これからの道しるべ 障害福祉の現場で働く森本しおりのブログ

ADHD当事者が、障害福祉の仕事を通じて見つけた処世術を書きとめていきます。 ジャンル:発達障害、メンタルヘルスなどなど

暴力への対応は、風の谷のナウシカをお手本にしたい

みなさん、映画の「風の谷のナウシカ」を観たことがありますか?

あらすじはこちら。

 

”アニメ雑誌「アニメージュ」誌上に連載されていた宮崎駿の同名漫画の映画化。宮崎駿監督自身が、監督、脚本を務めた。高度な産業文明を破壊させた「火の七日間」と呼ばれる大戦争から1000年。人類は巨大な虫や、毒の森・腐海に脅かされながら生きていた。辺境の小国「風の谷」の族長の娘、ナウシカは、人間同士の争いに巻き込まれていく。”

風の谷のナウシカ : 作品情報 - 映画.comより抜粋。

 

 

ここから先は「ほぼ全員が観ているよね?」というテイで書いていきます。

ナウシカとテトとの出会いのシーンを思い出してほしいんです。

ユパ様が王蟲に追われているところを、ナウシカ王蟲の怒りを鎮めて助けますね。それで、ユパ様の服の影からテトが出てくる。

 

テトは最初に出てくる時、猛烈に威嚇をしています。逆毛を立てて臨戦態勢です。

ナウシカはそれでも近寄っていくじゃないですか?

そこでユパ様が止めますよね。

「キツネリスは人には懐かない。」と。(ちなみに原作を確認しながらではなく、記憶をもとに書いているので、若干違う箇所があったらごめんなさい。)

 

それでも、ナウシカはひるまない。

キツネリスはナウシカの手に噛みつきます。

 

血が滴り出る。

けれど、ナウシカは動揺しない。

「怖くない、怖くない・・・」と心の中で言いますよね。

 

そこで、キツネリスは少しずつ落ち着いてくる。そして、悪いことをしたと思うのか、自分が噛みついた傷痕をなめます。

 

ナウシカは、その後キツネリスをテトと名付けてずっと行動を共にすることになります。

 

このシーン、すごくないですか?

人になつかないと言われているキツネリスの心を開かせてしまうナウシカ、何者?

 

周囲を攻撃するのは、「こわいから」ということもあるのかもしれない。

ボーっと、仕事中に子どもに噛まれた傷痕を観て、ナウシカのことを思い出しました。

 

障害福祉の世界では、よく「自傷・他害」という言い方をします。

自傷は、そのまま自分を傷つける人のことです。頭をガンガン壁に打ち付けたり、自分を自分でなぐったり、ガリガリ血が出るまでひっかいたり、自分で自分の手の甲を噛んだりする人はけっこういます。

 

他害は、周囲の人に噛みついたり、引っ掻いたり、つねったり、殴ったり。暴力をふるうことです。髪の毛を強く引っ張ったりすることもあります。

 

私の職場でも、何人か他害のある子がいます。

なんか、見ていてせつなくなります。他害をする子は、フラストレーションを適切に発散する手段を身に付けていないです。

 

他害をするから、周囲の子から避けられる。避けられるだけでなく、悪口を言われたりするのも感じている。遊べる仲間がいなくて孤独になる。他の子と接触できる手段は、暴力しかない。そういう子もいます。負のループです。

 

テトじゃないんですが、「自分の身を守るために暴力をふるう」ってあると思います。

その人に対して暴力で応戦してはいけないし、力や脅しで制圧するのも違うんじゃないかなって気がします。

 

見ている側は、動揺してしまいます。

 

つい、暴力をふるった方を怒りたくなります。なんなら仕返ししようとしている子の気持ちもわかります。

でも、それだと永遠に終わらないですね。

 

ナウシカのような態度ってすごく大切だと思いました。

ナウシカって、動揺しないんです。いや、正確には感情は揺さぶられてもその場では表さない。

 

自分が攻撃された時に「怖くない、怖くない」ってなかなかできないです。

ナウシカは、小さい動物が相手だからではなく、どんな場面でも同じ態度です。

 

風の谷のナウシカの漫画には、他にも「自分が攻撃されても、動揺しない人」が出てきます。

僧正様、ユパ様・・。

争いの応酬を止められるのって、こういう人なのかなと思います。

静かに物事の成り行きを見つめ、受け入れる。

力や権力に屈せず、脅しが効かない人。

自分の信念を持った人。

 

最後は、ユパ様の名言で締めます。

「すすめ、いとしい風よ。」