これからの道しるべ 障害福祉の現場で働く森本しおりのブログ

ADHD当事者が、障害福祉の仕事を通じて見つけた処世術を書きとめていきます。 ジャンル:発達障害、メンタルヘルスなどなど

子どもに真正面から「先生は男?女?どっちかわからない」と言われた時の話

子どもはまっすぐ疑問をぶつけてくるから面白いです。

 

私は障害児の通う放課後等デイサービス(以下放デイと略)で働いています。ちなみに、身長は161cm、髪の毛はベリーショートでお化粧をしません。服装もメンズっぽいので、町を歩いていてもチャラチャラした金髪のお兄さんに「お兄さん!キャバクラいかがっすかー」と声をかけられたことすらあります。(実話)

 

f:id:shior1:20180312095321j:plain

 

会う人はみんな心の中で一度は「なんでこの人は男の人みたいな見た目にわざわざしているんだろう?」と思っていると思います。ちなみに、そんなに深い理由はなくて、「時間と手間とお金の節約」です。頑固なくせ毛、多毛、堅いなどの髪質も影響しています。

 

大人からは「髪短いですね」とか「伸ばさないの?」と聞かれることはあっても、子どもほどストレートに聞いてくる人はいません。ふんわりと、傷つけないように探りを入れられます。

 

ただ、子どもは聞き方がストレートです。

タイトルにもしましたが、小学校2年生の男の子A君(仮名)に初対面の時にキョトンと「先生って男?女?わかんない」と言われました。

 

まったく悪意なく聞いているのが伝わってきて、さわやかでした!

「さぁーて、どっちでしょうか?」とクイズにしましたが「うーん、名前がしおりだから、女だ!」「せいかーい!ピンポーン!」とギャグにしました。このくらいさわやかに聞いてくれると、本当にこっちも気が楽です。

 

A君に、別の日に再び髪の毛について質問されました。

「先生、なんでそんなに髪の毛短いの?」と。「先生はねー、すごく髪の毛のクセが強いのと、髪の毛が多くて太いんだよ~。」と答えました。

 

「えー?」と言いながら、A君は私の髪の毛を触りました。

「わっ!!」と驚いたように、手を引っ込めたA君。

「なんか・・僕の髪の毛とちがう!」と言っていました(笑)

 

「そうだよね~、髪を切る美容師さんにもびっくりされる位だからねー」と私。

「僕の髪の毛は、細くて柔らかいから・・・よくないんだよ」と言い出すので、理由を尋ねたらその答えがすごく面白かったんです。

 

「だって、髪の毛って頭を守るためにあるんでしょ?僕の髪の毛は、頭を守ってくれない・・・」

 

「?!」

そんな答えってある?!笑

いや、もう目から鱗でした。A君の言い分として、私の剛毛は「頭を守る」という点で優秀だと言うのです。

発想が天才かっ!?

 

「そっかー、先生の髪の毛の方がヘルメットとして優秀なんだね!」と笑って返しました。

多分、頭を怪我するほどのシチュエーションだったら、髪質の違いくらいじゃ差は生まれない気がするけども(笑)すごくほっこりしました。

その後A君に「髪の毛が固すぎて、手のひらに刺さることがあるんだよ」と言ったら、「嘘ー?!」と爆笑されました。本当です(笑)

 

きっと、今回のような「特徴について、本人に聞く」ことって、大人にとって意外とハードルが高いです。

「何か、深刻な理由があるんじゃないか?本人は触れられたくないと思っているんじゃないか?」と思ってしまうからではないでしょうか。触らぬ神にたたりなし、じゃないですけど、「迷ったら聞かない大人」は多いです。

 

子どもは良くも悪くも、そこを踏み込んでくることが多いです。これは悪い面もあって、聞く相手を間違えたら大失敗、になりません。だからこそ、初対面で聞いちゃうA君は、今後相手を見ていく必要はあります。

 

今回のA君とのやり取りを、私自身が面白いと感じられた理由は二つあります。

一つ目は質問をされる側が「あまり気にしていない」もしくは「受け入れている」こと。二つ目は質問をする側が「素直な姿勢」であること。両方の条件が整った時、「人と違う点について触れる」こともカラッと笑えます。

 

一つ目の質問される側についてですが、私は「髪型」や「見た目」については大してコンプレックスないんです。あまり「女性だから」とか「男性だから」と考えることがないので究極「どっちでもいいや」と思っています。だからこそ、指摘されても心に余裕がありました。他の部分も、このくらい吹っ切れていたいなぁと思うくらいです。

 

二つ目の質問をする側についてです。A君はめちゃくちゃ素直な良い子なんです。いつも小さいことでもケラケラ笑っていて、楽しそうにしています。私も、さすがに初対面の時の質問はびっくりしましたが、嫌な感じはまったくしませんでした。悪意がなく聞いていることが、よく伝わってくるのです。

 

今後、私は自分の障害についても、A君とのやり取りみたいにできたらいいなぁと思います。これには、個人的には自分の障害をもうちょっと客観的に見られる必要があるので、もうちょっと時間がかかりそうです。

 

でも、R1グランプリで優勝した濱田祐太郎さんのような「目が見えないことのあるあるネタ」で笑いを取る芸人さんも出てきています。「遠慮してわからないままで放っておくより、疑問は本人に聞く。」これを、すごくさわやかに実践している子ども達から学べることって、たくさんあるなぁと思うのです。